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ダムニュースNo.235(平成15年5月)

稲葉ダム安全祈願祭・起工式

−大分県−

 大分県が一級河川大野川水系稲葉川に建設を進めている稲葉ダムにおいて,去る3月26日にダム本体工事の安全祈願祭・起工式が盛大に執り行われました。
 稲葉ダムは,稲葉川沿川の洪水の防御,既得取水の安定化と河川環境の保全等を目的とする治水ダムで,堤高56m,堤頂長233.5m,堤体積約22万3千m3,総貯水容量727万m3の重力式コンクリートダムです。
 大野川の上流域にあたる竹田市は, 「名水の町」として知られるように市街地を稲葉川・玉来川が流れ,古くから地域住民に親しまれています。しかしながら,周りを阿蘇・くじゅうなどの山々に囲まれ,大小河川が集中するという竹田市周辺の地形の特徴から,たびたび洪水被害を被り,抜本的な治水対策は住民の長年の念願でもありました。

 ことに近年,昭和57年7月及び平成2年7月の集中豪雨では,川は濁流となって市街地を襲い,尊い人命と貴重な財産を奪い,竹田市は大きな被害を受けました。これを機に,市街地の河川改修工事とあわせ稲葉川と玉来川の両河川の上流に治水ダムを建設する総合的な治水計画を検討し,平成3年に「竹田水害緊急治水ダム建設事業」として採択を受け事業を進めてきたもので,昭和57年の水害より20年の歳月を経てようやくダム本体工事の着工にこぎ着けたものです。
 この間,平成12年までには市街地の河川改修工事も完了しており,竹田市民にとって稲葉ダムの本体工事の着工は悲願であり,またダム建設にあたり先祖伝来の貴重な土地を提供していただいた地権者の方々にとっても心から待ち望まれていたものであります。「緊急」の名がつきながら本体工事の着工までに長い年月を要したのは,この地域の地質が阿蘇火砕流等を代表とする複雑な構造をなし,また高透水性を示すことから,これら多くの問題点を克服するための検討と技術の開発を行ってきたことによります。

 当日は,桜のつぼみもほころび始めた陽光のもと,転流工工事の進むダムサイトにおいて安全祈願祭が,県議会議長,竹田市長,久住町長,地元関係者,県及び工事関係者ら約40人の出席を得て,厳かに行われました。
 その後,市内の起工式会場に席を移し,国土交通大臣(代理岡部河川局治水課企画専門官),平松守彦県知事をはじめ,地元選出の国会議員,県議会議員,関係市町議会議員,地元の地権者等を加えた約150人が出席し,念願の稲葉ダムの起工を祝いました。起工式では,竹田市,久住町の地権者協議会の会長らに知事から感謝状を贈り,ダム本体工事の着工に至るまでの協力に感謝の意を表しました。また,平成2年の稲葉川の氾濫により,教室や図書室が水に浸かった豊岡小学校の下津留君が水害とダムについての作文を朗読し,皆が水害の記憶を新たにしたところです。

 

安全祈願祭 神事の様子

富岡小学校児童による作文の朗読
 今後は,8月末に予定している河川の転流後,本体基礎掘削に本格的に着手し,平成22年度の完成を目標に事業の一層の進捗を図る予定です。これからは,さらに工事の安全と環境に配慮し,地域との連携に重点的に取り組んで,安心・安全なまちづくりに貢献していきたいと考えています。

(竹田ダム建設事務所)

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