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ダムニュースNo.281(平成19年4月)

生活貯水池 真締川治水ダム

試験湛水開始

-山口県-

真締川ダムの試験湛水開始の式は,平成19年3月12日月曜日午前10 時より,ダム右岸(支川戸石川)の天端広場において,関係者約40名の出席で行われました。

本ダム建設事業は,山口県宇部市の中心市街地を北から南へ貫流し,瀬戸内海へと注ぐ小規模な2級河川真締川の治水,既得取水の安定化及び河川環境の保全を目的とした里山型生活貯水池です。

 本ダムの特徴は,ダムサイトの地形から本川真締川と支川戸石川に二つの堤体を合わせて,一つのダムを形成することです。また,洪水吐き部は,本川と支川を分ける中尾根部に設け,ダムからの放流水は本川と支川の集水面積比により減勢工副ダムで分流して流下させます。

 止水処理工法については,基礎となる風化花崗岩の水理地質構造からコアトレンチ工法により,難透水地盤にコアを着岩することとし,亀裂性岩盤に対しは,コア流失防止のため補助的工法としてグラウト注入を施工しました。

 堤体材料は基本的に堤体掘削土を流用しました。コア材は所定の基準をクリアーする数量が不足したことから,堤体掘削土や周辺公共事業の残土を利用したブレンド材を製造し盛立を行いました。また,ゾーン材料について,貯水池内を掘削し不足分を補いました。リップラップ材料に関しては,当初,不足分は購入を予定していましたが,風化花崗岩特有の風化残留核が大量に発生したことから,全て流用としました。風化残留核未利用材については,貯水池の護岸へ捨石として有効活用しました。

貯水池全景(無線鉄塔より望む)

 試験湛水に向けての準備は,転流トンネルを放流設備の一部として利用するために,ポンプによる強制的な転流を実施し,その間にトンネル内に導水管Φ 800 を敷設することなどから困難が予想されましたが,昨年からの異常気象による少雨に助けられ,順調に工事は進みました。

 湛水式は,中村土木建築部長,本体企業体の大豊建設株式会社渡辺広島支店長の挨拶,古屋宇部土木建築事務所長の湛水宣言が行われ,部長と企業体今井所長の閉塞御神酒によって,試験湛水が無事故で実施完了される願いが込められました。

磯部ダム建設課長の号令により,閉塞ゲートの降下準備が行われ,中村部長,古屋所長,渡辺支店長のゲート降下スイッチが押され,試験湛水が開始されました。

 最後に企業体大栄建設長尾常務の万歳三唱で式を締めくくりました。

 なお,試験湛水の期間は,まる2年を要する予定であり,順調に行けば,事業完了予定の平成21年3月に完了する予定です。

 試験実施にあたり,補助ダムとして初めてのアースフィルダムであること,コアトレンチを採用し,グラウトを最小限としていることなどから,モニタリングが重要であることから,長期の試験期間,気を緩めることなく,工事と同様に無事故で行いたいと決意を新たにしているところです。

(宇部土木建築事務所)

スイッチ点灯

湛水開始ゲートお神酒によるお清め

試験湛水開始と無事完了を祈念しての万歳三唱

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