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ダムニュースNo.310(平成21年12月)

第二回「土木研究所・山口大学GPS 変位計測研究会」の開催

− 独立行政法人土木研究所 −

 独立行政法人土木研究所と山口大学は、GPSによるダム変位計測データの高度な分析・処理方法の検討、ダムにおけるGPS計測の合理的運用方法の提案等をといった、GPSによるダムの安全管理技術の発展を図ることを目的として、「土木研究所・山口大学GPS 変位計測研究会」(以下、研究会)を設立しました。第1回の会議は、平成21年6月25日に山口大学工学部(山口県宇部市)で開催されました。概要は、ダムニュースNo.306(平成21年8月)をご覧ください。

 今回、第2回の研究会が、平成21年10月16日(金)に独立行政法人土木研究所(以下、土木研究所)内において開催されましたのでその概要についてご報告します。

 午前中は研究会の一環として、土木研究所の実験施設見学会を実施しました。見学会では大型動的遠心力載荷試験装置(写真-1)、三次元大型振動台、ダム水理実験施設等の見学を行い、実験を担当している職員と今後の土木研究所における実験や施設利用についての意見交換を行いました。

 午後からは、山口大学大学院理工学研究科社会建設工学専攻 清水則一教授により「GPSによる高精度三次元連続変位計測技術の最先端 −なぜmm単位の精度が実現できたか。広がる適用分野。−」と題した講演会を開催しました。講演会では、清水教授のこれまでのGPSによる変位計測に関する研究の経緯も含め、飛躍的に向上した計測精度やシステムの最新の成果の紹介がなされました。

 また、講演会には、土木研究所職員のみならず、国土技術政策総合研究所や独立行政法人水資源機構からの聴講者もあり、講演会後には活発な質疑応答がおこなわれ、ダムだけでなく、各種土木分野においてGPSによる高精度の変位計測に強い関心が持たれていることがわかりました。

 その後に行われた第2回GPS研究会では、清水則一教授の他、山口大学大学院理工学研究科環境共生系学域安全環境学センター 川崎秀明教授、京都大学次世代開拓研究ユニット 中島伸一郎助教、土木研究所水工研究グループ長安部友則他数名が参加し、地震により被災したダムのGPSによる計測結果について検討をおこないました。計測事例として、昨年の岩手・宮城内陸地震後のGPSによる石淵ダムの変形挙動監視結果の説明を土木研究所水工研究グループダム構造物チーム研究員の小堀俊秀がダム技術No.276に掲載された技術研究論文「大規模地震で被災したフィルダムのGPSによる地震後の変形挙動監視」に基づいて行いました。

 石淵ダムでは、高精度で連続観測が可能なGPS計測の利点を生かした外部変形計測を行った結果、従来の測量では得ることができなかった地震後のダムの詳細な外部変形挙動を把握することができており、その計測結果を踏まえ、研究会では地震後の石淵ダムの安定性等についての議論を行いました。

 今後は、これまでの討議結果も踏まえ、GPS変位計測に関する共通の課題を選定したうえで、第三回研究会を実施し、より密度の濃い議論を行う予定です。

独立行政法人土木研究所

写真-1 大型動的遠心力載荷試験装置の見学

写真-2 清水教授の講演会の様子

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